法人税

2013年11月24日 日曜日

青色申告とは?

青色申告とは、納税者に正しい申告を行わせるため、記帳習慣の確立を目的とした制度のことです。
一定の帳簿を備えて正確な記帳をする場合には、税務上のメリットを受けることができます。
いわゆるアメとムチの制度です。
一方で、青色申告以外の確定申告を、一般に白色申告といいます。
では、青色申告のメリットには、主にどのようなものがあるのでしょうか?



1.法人・個人事業者共通のメリット

①  少額減価償却資産の損金算入
 30万円未満のものは、取得年において全額損金(必要経費)となります。

②  特別償却
 一定の減価償却資産を購入した場合には、通常よりも多めに減価償却費を計上できます。

③  税額控除
 一定の減価償却資産を購入した場合には、税額を控除することができます。



2.法人のみのメリット

①  欠損金の繰越控除

 損失が出た場合には、翌年以降9年間繰り越すことができます。



3.個人事業者のみのメリット

① 青色事業専従者給与
 同一生計親族に対して支払う給与は原則として経費に算入できませんが、青色事業専従者して申請することで、経費に算入できます。

② 青色申告特別控除
 最高で65万円を所得から控除できます。

③ 純損失の繰越控除
 損失が出た場合には、翌年以降3年間繰り越すことができます。



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2013年11月22日 金曜日

社長なら覚えておきたい税務上の注意点

経営者は税金計算ができなくても構いませんが、必ず覚えておきたい税務上の注意点があります。



1.法人税等の計算手順

手順① 利益を計算します
 利益=売上-経費

手順② 所得を計算します
 所得=利益±調整事項

手順③ 税額を計算します
 税額=所得×税率



2.税務上の注意点

① 売上高
 商品を引き渡したり、サービスを提供した場合は、現金の収受にかかわらず、売上に算入します。

② 売上原価
 商品を期末に大量に仕入れた場合であっても、その商品が売れずに在庫として残っている場合には、経費(損金)となりません。

③ 役員給与
 税務上は、役員給与を月ごとに増減することは認められません
 よって毎月同じ金額を役員給与としてとる必要があります。
 ただし、決算後3か月以内であれば1回だけ変更が認められますが、その後は、やはり1年間変更が認められません。

④ 役員賞与
 原則として役員賞与は全額が損金になりません
 そのため中小企業においては役員賞与をとる会社はあまり多くありません。
 ただし、例外として事前に賞与額などを税務署に届け出た場合には、損金として認められます。

⑤ 交際費
 交際費が年間800万円を超えた場合には、その超えた部分に関しては全額損金となりません。

⑥ 租税公課
 法人事業税・地方法人特別税は損金になりますが、法人税・法人(都道府)県民税・法人市(町村)民税は損金になりません。

⑦ 減価償却費
 原則10万円以上のものは、減価償却資産として耐用年数で損金(減価償却費)に算入します。
 そのため、取得年において全額が損金となる訳ではありません

(※)損金とは税務上の経費のことをいいます。


 
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2013年11月19日 火曜日

配当金の支払について

法人は株主に対して、いつでも株主総会等の決議に基づき配当を行うことができます。



1.配当のメリット・デメリット

・配当を支払っても法人の損金になりません
・配当を受けた個人株主は、配当所得として所得税・住民税(15%~50%)が原則として総合課税されます。
・配当を受けた個人株主は、原則として確定申告が必要です。
・配当に対しては社会保険料がかかりません



2.配当の手続

・株主総会または取締役会で配当の決議をします。その際、議事録を作成しておきましょう。
所得税(20.42%)を源泉徴収した上で、株主に配当を支払います。その際に、配当金額の1/10相当額を利益準備金または資本準備金として(資本金の1/4に達するまで)積み立てる必要があります。
翌月10日までに源泉徴収した所得税を税務署に納付します。年2回の納期の特例は適用できませんし、納付書も給与等とは異なるものになります。
・配当決議日または配当支払日から1か月以内に「配当等の支払調書」及び「配当等の支払調書合計表」を作成して税務署に提出します。また、株主に対して、確定申告で必要となる「配当等の支払調書」を交付します。



3.株主総会等で決議する事項

 
・配当基準日
 
・配当金額
 
・配当の効力発生日(配当支払日)



4.配当できる金額

・原則として純資産の範囲内であれば、金額を自由に設定することができます。
・ただし、純資産が300万円未満の場合には、配当を行うことができません。



5.配当支払時の仕訳について

  繰越利益剰余金  ○○○ / 現金預金     △△△
                       / 預り金(所得税) ×××
  繰越利益剰余金  □□□ / 利益準備金    □□□


 
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2013年10月26日 土曜日

リースか? 購入か?

資産を購入するか? それともリースにするのか?
それぞれメリット・デメリットがあります。自社の状況に応じて総合的に判断することになります。



  現金購入 借入・割賦購入 リース※
総支払額  少ない  普通(金利が上乗せ)  多い(リース会社の金利、販管費、償却資産税etc.が上乗せ)
資金繰り  購入時にまとまって支出  借入・割賦期間で少しずつ支出  リース期間で少しずつ支出
損金算入額  減価償却費  減価償却費、支払利息  リース料(減価償却費)
節税効果1  定率法の場合、初期段階で多額の減価償却費を計上できる
 
 定率法の場合、初期段階で多額の減価償却費を計上できる
 
 毎期同額しか損金にならない
節税効果2  要件に該当すれば、特別償却or 税額控除の選択が可能
 
 要件に該当すれば、特別償却or 税額控除の選択が可能
 
 要件に該当しても税額控除のみ
銀行対策1  決算書の見た目が悪くなる=格付Down の可能性
 
 決算書の見た目が悪くなる=格付Down の可能性
 
 決算書の見た目がよい(オフバランス)
銀行対策2  融資枠を温存できる  借入の場合、融資枠を使ってしまう  融資枠を温存できる
事務負担  普通(固定資産管理、償却資産申告が必要)  多い(固定資産管理、償却資産申告に加えて、借入の手続が必要)
 
 少ない
保守修繕  買主負担  買主負担  原則は借主負担
その他      リース期間中に中途解約すると損害金が発生
 リース期間終了後は、物件返還or再リース(当初の1/12)を選択
※所有権移転外ファイナンスリースのケース



会社の生命線は資金繰りにありますので、最優先すべき観点は資金繰りです。
と考えた場合、資金繰りが決して楽ではない会社は銀行対策も加味してリースを選択されてはいかがでしょうか。
逆に資金繰りに特に問題がない場合には、現金購入がよろしいかと思われます。



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